リスキリングを行う際の大きな壁の一つに「時間の確保」があります。仕事や家事で忙しく学習時間が取れないという悩みは、多くの人に共通する課題となっています。そんな社会人にとって有効な学習方法が「マイクロラーニング」です。短い時間でサッと学ぶことができるマイクロラーニングを活用すれば、スキマ時間で効率的にリスキリングすることが可能です。今回はこの「マイクロラーニング」について、実体験も交えながら解説していきます。マイクロラーニングとは何かマイクロラーニングは短時間で完結する小さな学習単位を積み重ねていく学習方法のことです。一般的に1回の学習時間は5分から15分程度とされています。学習の形式は問わないのですが、スマートフォンやPCで短い講義動画を見て学んでいく=e-ラーニングが一般的です。時間や場所を問わずに学習することができるため、手軽に学び続けることができます。まとまった時間を必要とする従来の学習方法と比べ、マイクロラーニングはスキマ時間で学ぶことが可能です。仕事や家事の合間に効率的に学習を進められるので、まとまった時間の確保が難しい社会人でも無理なくスキルの習得が可能です。マイクロラーニングが学び直しを加速させる理由時間の確保が容易社会人の学び直し、リスキリングに立ちはだかる壁の一つとして「時間の確保」があります。実際、私が研修の講師をしている中でも、仕事や家事・育児などで忙しく、まとまった学習時間を確保することが難しい、という相談を受講生の方からよくされます。こうした忙しい方にこそマイクロラーニングの活用がオススメです。マイクロラーニングは1回の学習時間が5分から15分程度と短時間で学習を進められるため、忙しい中でも無理なく学習を継続することができます。またマートフォンやタブレットさえあれば学ぶことができるため、通勤時間や休憩時間などスキマ時間を学習に充てることが可能で、社会人の学び直しを大きく後押ししてくれます。集中力を維持しやすい人間の集中力の持続時間は15分と言われています。マイクロラーニングではこの15分以内で学び切ることができるため、集中力を維持した状態で質の高い学習が可能です。研修などの長時間の学習では途中で集中力が切れてしまいがちですが、5分から15分程度の学習であれば集中力を保ちながら学習に取り組むことができます。また、学習内容がコンパクトで理解しやすいため、学習者は達成感を得やすく、モチベーションを維持しながら学習を継続できます。知識の定着率の向上マイクロラーニングでは短時間で集中的に学習するため、学習内容の理解度が高まり知識の定着率が向上します。さらに、1つあたりのコンテンツが短いため、繰り返し学習し知識を定着させる反復学習に向いています。人間は一度学習した内容の42%を20分後には忘れてしまうと言われています。そのため知識を定着させるためには、同じ内容を繰り返し学習する=反復学習が非常に有効です。短い動画で学んでいくマイクロラーニングは、反復学習を無理なく実施することが可能で、知識の定着にとても有効な手法だと言えます。反復学習についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。%3Cdiv%20class%3D%22iframely-embed%22%3E%3Cdiv%20class%3D%22iframely-responsive%22%20style%3D%22padding-bottom%3A%2071.3953%25%3B%20padding-top%3A%20120px%3B%22%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Femprony.com%2Fskillpocket%2Fimportance_repeated_learning%22%20data-iframely-url%3D%22%2F%2Fiframely.net%2FBmmOJTI%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fdiv%3E%3C%2Fdiv%3E%3Cscript%20async%20src%3D%22%2F%2Fiframely.net%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3Eマイクロラーニングを効果的に進めるコツ目標設定マイクロラーニングを効果的に進めるためには目標設定が欠かせません。いつでも学べるがメリットのマイクロラーニングですが、裏を返せばいつでもできるが故にやらなくなってしまうリスクがあります。「今じゃなくてよいや」が続いた結果、学び自体を辞めてしまうケースが多いのです。目標を設定することで学習の方向性が明確になり、モチベーションを維持しながら学習を継続できます。目標は具体的かつ達成可能なものであることが重要です。例えば、「3ヶ月以内にTOEIC800点以上を取得する」といった具体的な目標を設定することで、学習の進捗状況を把握しやすくなります。さらにこの目標は、自分の興味や関心、将来のキャリアプランに沿ったものであることが望ましいです。自分の目的に合った学習目標を設定することで、学習へのモチベーションが大きく高まります。リアルタイムの研修も活用するマイクロラーニングはいつでもどこでも学べる効果的な学習方法ですが、より深く知識を定着させるためには別の形式のインプットを行うことも有効です。リアルタイムの研修ではインプットの項目は同じでも、講師の実体験に基づいた話やグループワークなどのアウトプットを通して、より立体的にスキルを学び取ることができます。実際私が行っている研修でもこういったプロセスで学んでいただくことが多いのですが、どちらかだけを行うよりも知識が深く定着したという感想を受講生からよくいただきます。オンラインで先に学んで、リアルタイムの講座を受講するというこの流れは「反転学習」とも呼ばれその効果が実証されています。気になる方は以下の記事も読んでみてください。%3Cdiv%20class%3D%22iframely-embed%22%3E%3Cdiv%20class%3D%22iframely-responsive%22%20style%3D%22padding-bottom%3A%2071.2791%25%3B%20padding-top%3A%20120px%3B%22%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Femprony.com%2Fskillpocket%2Fabout_flipped_learning%22%20data-iframely-url%3D%22%2F%2Fiframely.net%2F814eHLD%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fdiv%3E%3C%2Fdiv%3E%3Cscript%20async%20src%3D%22%2F%2Fiframely.net%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3E学んだことを実践に活かすマイクロラーニングだけに限らない話ではあるのですが、学んだ知識やスキルを実践に活かすことは知識・スキルの定着のためには非常に重要です。学んだことを実際の業務で活用することで、知識の定着が深まりスキルの向上につながります。また、自分の業務の中で意識的に学んだことを取り入れたり、同僚や上司に学んだことを共有したりすることで知識がより深く定着します。学んだことを活かしてプロジェクトを立ち上げたり、新しいアイデアを提案したりすることも学習効果を高めるのでオススメです。このように学んだことを実践に活かすためには、学習内容と業務との関連性を意識することが大切です。日頃から、学んだことを業務にどう活かせるかを考える習慣をつけることで、実践への活用がスムーズになります。獲得したスキルの活用に関してもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。%3Cdiv%20class%3D%22iframely-embed%22%3E%3Cdiv%20class%3D%22iframely-responsive%22%20style%3D%22padding-bottom%3A%2071.362%25%3B%20padding-top%3A%20120px%3B%22%3E%3Ca%20href%3D%22https%3A%2F%2Femprony.com%2Fskillpocket%2Fpractical_use_for_reskilling%22%20data-iframely-url%3D%22%2F%2Fiframely.net%2FrhKKdBl%22%3E%3C%2Fa%3E%3C%2Fdiv%3E%3C%2Fdiv%3E%3Cscript%20async%20src%3D%22%2F%2Fiframely.net%2Fembed.js%22%3E%3C%2Fscript%3Eマイクロラーニングを効果的に進めるためには、目標の設定、多様なインプット、学んだことの実践への活用が重要なポイントとなります。これらのコツを意識して学習に取り組むことで、社会人の学び直しをより効果的に進められるでしょう。終わりに今回は短い動画でサッと学べる学習方法「マイクロラーニング」について解説しました。忙しい社会人にとって時間をどれだけ有効に活用するかはとても重要なポイントです。無理な学習は続きませんし、せっかく確保した貴重な時間が無駄になってしまう可能性もあります。自分のライフスタイルに合わせた効率的な学習を行うためにぜひ「マイクロラーニング」の活用を検討してみてください。